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CD №09-01

本文の解説↓

過去問解説 各過去問の下

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8 媒介契約の規制

宅建業法上の取引の種類は、売買売買の媒介売買の代理交換交換の媒介交換の代理貸借の媒介貸借の代理の8つだが、そのうちの、売買の媒介売買の代理交換の媒介交換の代理の4つは、宅建業者が高額な物件を紹介する場合だ。

宅建業者は、昔は、 周旋屋・口入れ屋 * などと蔑む言葉で呼ばれていたが、これは高額な物件を紹介する仕事なのに、口約束で処理することが多かったからだ。口約束での高額物件の処理は「言った、言わない」の水掛け論になりやすく、お客さんの利益を害する。そこで宅建業者は、

の4つのどれかにたずさわる場合は、遅滞なく、一定の事項を記載した媒介契約書を作成して、記名押印 * して、依頼者に交付しなければならない、ことにした。
これが、媒介契約の規制だ。


8-1 媒介契約のタイプ

(1)
売買の媒介、売買の代理、交換の媒介、交換の代理の4つのどれを依頼されたか を問わず、媒介契約には次のタイプがある。

一般媒介契約
……依頼したお客さんが、他の宅建業者に重ねて媒介・代理を依頼することが許されるタイプ。依頼した宅建業者の腕が悪いと思ったら他の業者に浮気してよいタイプだ。
一般媒介契約のうち、依頼者がどこの宅建業者に浮気するかその業者の名前を明かにしないでよいタイプを、明示義務のない一般媒介契約という。 それに対して、依頼者がどこの宅建業者に浮気するかその業者の名前を明かにしなければならないタイプを、明示義務のある一般媒介契約という。

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専任媒介契約
……依頼したお客さんが、他の宅建業者に重ねて媒介・代理を依頼することが許されないタイプ。依頼した宅建業者の腕が悪いと思っても他の業者に浮気できないタイプだ。
専任媒介契約のうち、他の業者に浮気できないが、依頼者が自分で相手方を見つけてくることは許されるタイプを、普通の専任媒介契約という。
それに対して、他の業者に浮気できないばかりか、依頼者が自分で相手方を見つけてくること(自己発見取引)も許されないタイプを、専属専任媒介契約という。

過去問
 
宅建業者AがBから所有地の売却の依頼を受け、Bと専属専任媒介契約を締結した。Bは、その物件の媒介の依頼を宅建業者Cに重ねて依頼できないが、Bの親族Dと直接売買契約を締結することができる。(×)

(2)
貸借の媒介、貸借の代理を依頼されたときも、一般媒介契約や専任媒介契約が考えられるが、これらについては規制がない(口約束でもよい)。 貸借物件の場合は取引金額が一般に高額ではないので、規制しないことにしたのだ。

過去問
B  
宅建業者Aは、オフィスビルの所有者Cから賃貸借の媒介を依頼されたが、過去数回にわたってCの物件について賃貸借の媒介をしていたことから、その依頼に関係する媒介契約を締結したとき、Cに対し、書面の作成及び交付を行わなかった。宅建業法に違反しない。(○)

(3)
認可宅建業者が取引一任代理等を行おうとするときには、規制がない(13㌻脚注参照) *

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8-2 媒介契約書

(1)
宅建業者が媒介契約書 * に記載しなければならないのは、次の事項だ。

依頼された宅地建物を特定するために必要な表示 *
依頼された宅地建物を売買すべき価額 * 又は評価額 *

なお、宅建業者は、その価額又は評価額について意見を述べるときは、同種の取引事例などを引き合いに出して、依頼者の要求がなくても、その根拠を明かにする必要がある。依頼者の希望より高い価額又は評価額で媒介・代理できるときでも、意見を述べるときは、根拠を明かにしなければならない。根拠は口頭で明らかにしても良い。根拠を明らかにするのは取引士でなくてもよい。

過去問
C  
宅建業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。AがBに宅地の価額について意見を述べる際に、Bからその根拠を明らかにする旨の請求がなければ、Aはその根拠を明らかにする必要はない。(×)

依頼された宅地建物について依頼者が重ねて売買・交換の媒介・代理を依頼することの許否* 及びこれを許す場合の他の宅建業者を明示する義務の存否* に関する事項
媒介契約の有効期間及び解除に関する事項
媒介契約を締結したときの指定流通機構への登録に関する事項
報酬に関する事項

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その他国土交通省令・内閣府令で定める事項

依頼された建物が既存の建物(中古建物)のときは建物状況調査 * を実施する者のあっせんの有無

(2)
媒介契約書の作成、記名押印、依頼者への交付は、取引士でなくてもできる。

(3)
依頼者が他の宅建業者である場合でも、媒介契約書の作成、記名押印、依頼者へ の交付は、省略できない。

(4)
媒介契約書を依頼者に交付しなければならない時期は、媒介契約を締結してから 遅滞なくだ。媒介行為によって売買契約や交換契約が締結されてから遅滞なくではないので注意。

過去問
D  
宅建業者Aが、BからB所有の土地付建物の売却の媒介を依頼され、媒介契約を締結した。この場合、Aは遅れることなく媒介契約の内容を記載した書面を作成し、記名しハンコを押して、Bに交付しなければならない。(○)

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(5)
平成29年4月1日から、媒介契約を締結した宅建業者は、その媒介契約の目的物である宅地または建物の売買又は交換の申込み * があったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告しなければならない旨、改善された。

8-3 専任媒介契約

(1)
専任媒介契約(普通の専任媒介契約と専属専任媒介契約)は、依頼したお客さん が他の宅建業者に重ねて媒介・代理を依頼することが許されないタイプ、つまり依頼した宅建業者の腕が悪いと思っても他の業者に浮気できないタイプだ。だか ら、一般媒介契約よりお客さんを拘束する。そこで、依頼者の拘束を緩和するため、宅建業法は、専任媒介契約について、次の制度を設けている。

専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)の有効期間は3ヶ月を超えることができない
もし、専任媒介契約の有効期間について3ヶ月より長い期間を定めたときは、その専任媒介契約の有効期間は3ヶ月に短縮される。

過去問
E  
宅建業者Aが、B所有の宅地の売却の媒介依頼を受け、Bと媒介契約を締結した。Bの申出により、契約の有効期間を6ヶ月と定めた専任媒介契約を締結した場合、その契約はすべて無効である。(×)

専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)を更新するには有効期間の満了に際して依頼者の申出がありかつ宅建業者がその申出を承諾することが必要だ
だから、専任媒介契約を締結した時にあらかじめ依頼者の承諾があったか否かを問わず、専任媒介契約が有効期間の満了で自動更新されることはない。

過去問
F  
宅建業者Aが、BからB所有の中古マンションの売却の依頼を受け、Bと普通の専任媒介契約を締結した。その専任媒介契約の有効期間は、3か月を超えることができず、また、依頼者の更新しない旨の申出がなければ自動更新とする旨の特約も認められない。ただし、Bが宅建業者である場合は、AとBの合意により、自動更新とできる。(×)

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有効期間の満了に際して依頼者の申出があり、かつ、宅建業者がその申出を承諾することで専任媒介契約が更新された場合、更新後の専任媒介契約の有効期間は、初回と同様に、3ヶ月を超えることができない。もし、3ヶ月より長い期間を定めたときは、その専任媒介契約の有効期間は3ヶ月に短縮される。

普通の専任媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者に対して、その専任媒介契約に関係する業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならない。この報告は口頭でもかまわない。
専属専任媒介契約を締結した宅建業者は、依頼者に対して、その専属専任媒介契約に関係する業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。この報告も口頭でよい。

専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内 * に、その媒介契約の目的物である宅地建物について、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項 * を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する指定流通機構 * に登録しなければならない。
契約の相手方の探索が簡単にできるような状況にある場合や、依頼者の承諾がある場合でも、上の登録を省略できない。

過去問
G  
宅建業者Aが、Bの宅地の売却の媒介の依頼を受け、Bと専任媒介契約を締結した。Aは契約の相手方を探索するため、その宅地に関する決められた事項を媒介契約締結日から7日(休業日を含む)以内に指定流通機構に登録する必要がある。(×)

 

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H  
宅建業者Aが、Bから宅地の売却の依頼を受け、Bと専属専任媒介契約を締結した。宅地の買主の探索が容易で、短期間で売買契約を成立させることができる場合には、Aは、契約の相手方を探索するため、その宅地について指定流通機構に登録する必要はない。(×)

によって指定流通機構に登録をした宅建業者は、登録を証する書面(指定流通機構が発行する!)を、遅滞なく、依頼者に引き渡さなければならない。

の宅建業者は、登録した宅地建物の売買・交換契約が成立したときは、遅滞なく、その旨をその登録をした指定流通機構に通知 * しなければならない。

(2)
(1)①~⑤に反する特約 * をすることはできない。①~⑤に反する特約をした場合、その特約は無効になる。

過去問
I  
宅建業者Aは、BからB所有の宅地の売却について媒介の依頼を受けた。AがBとの間で専任媒介契約を締結し、Bから「売却を秘密にしておきたいので指定流通機構への登録をしないでほしい」旨の申出があった場合、Aは、そのことを理由に登録をしなかったとしても宅建業法に違反しない。(×)

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